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【香水】香りのアクセサリー、フレグランス製品の王様について徹底解説!

こんにちは!

薬剤師のフレグランスブランド・Ph.fume の解説ブログ、香りの基本知識シリーズ記事です。

今回は、フレグランス製品の代表格・香水の基本知識について解説していきます。

香水ができるまで

香水 イメージ

香水は、香りデザインネーミングという3つの重要な要素から成り立っています。
ディレクターが香水のコンセプトをつくり、そのコンセプトを叶えるために調香師によって香りが作られます。様々な角度からインスピレーションを得て、数十~数百の香料を組み合わせることで調香を行い香りは作られています。また、香りだけではなくコンセプトを実現するために香水のボトル・ネーミングも考えられます。なので、香水を手に取るときは香りだけではなく、ボトルやネーミングにも視野を広げるとより楽しむことができるでしょう。

香水の種類

一般的に香水は、香料の濃度によって4つに分類されています。
香料の濃度が違うので、香りの持続時間や肌につける量も変わります。近年は、お手軽に香りを楽しむ志向が広まっており、オードトワレ~オードパルファムが人気となっています。

オーデコロン

アイコン 香水

香料の濃度は3~5%、香りの持続時間は2時間ほどです。
香水の中で最もカジュアルなもので、気分転換やスポーツの前後などに軽く香りをまといたいときに気軽に使用できる香水です。

オードトワレ

アイコン 香水4

香料の濃度は5~10%、香りの持続時間は3時間ほどです。
軽やかな香り立ちで比較的お手軽に購入できる価格のものも多いので、フレグランス初心者や気軽に香水を楽しみたい方にオススメの香水です。

オードパルファム

アイコン 香水3

香料の濃度は10~15%、香りの持続時間は5時間ほどです。
パルファムに替わって台頭してきた香水で、パルファムのような深みのある香りを気軽に楽しむことができる香水です。

パルファム

アイコン 香水2

香料の濃度は15~25%、香りは持続時間は6時間ほどです。
近年の気軽に香りを楽しむ志向のあおりを受けて減少傾向にありますが、深みのあるまろやかな香りを持ちます。少量で長時間香りを楽しむことができますが、高価なものが多いです。

香水のノート

香水は、身に着けたときから徐々に香りが変化していきます。
香りの変化は、香水を構成している香り成分ごとの揮発するスピードが異なることで起こります。今回は香水の香り立ちで一番メジャーな分類である3段階のノート分類について解説します。

トップノート

アイコン トップノート

トップノートは、香水を肌につけてから5~10分間ほど強く香る香りのことです。
シトラスやハーバルの香りがトップノートに分類され、フレッシュな香りを持つものが多いです。これらの香りは、香水の第一印象を左右する重要な香りとなります。香水を肌にスプレーした直後は香りが立ちすぎてきつい印象を与える場合があるので、人と会うときはスプレーしてから10分以上経過して香りが馴染んできたころがオススメです。

ミドルノート

アイコン ミドルノート

ミドルノートは、香水を肌につけてから30分以上経ってから感じられる香りのことです。
ミドルノートはすべての香料がバランスよく豊かに香るノートで、香水の軸となる香りになります。なので、ミドルノートは別名・ハートノートと呼ばれることもあり、数多くのフローラルの香りがミドルノートに分類されます。香水を購入するときは、実際に肌にスプレーし30分以上経過して香るミドルノートの香りを参考にするとミスマッチが少なくなります。

ラストノート

アイコン ラストノート

ラストノートは、香水を肌につけてから2時間以上経ってから感じられる香りのことです。
ウッドや樹脂の香りがラストノートに分類され、穏やかで温かな香りを持つものが多いです。これらの香りは肌の上に長く残り、香水全体の香りの持続時間を延ばしてくれます。ハイブランドの香水ではこのラストノートにとても上質な香料を使用していることが多いので、香水をスプレーしてから時間がたっても上品な香りを拡げてくれるものが多いです。

香水をつける場所

香水 イメージ2

香りというものは、空気に乗って下から上へと拡がります。また、温度によっても香りの拡がり方は異なります。なので、香水を身に着ける場所によって香りの印象は違ったものになります。香水を肌へスプレーするときは、肌から15cmほど離して2~3か所に1プッシュずつスプレーするのがオススメです。

ウエストラインより上

アイコン 上半身

香りで印象付けたい場合はウエストラインより上にスプレーしましょう。
オススメのポイントは、うなじ・手首・ウエストラインの3つです。耳の後ろやうなじは体温が高いので、香り立ちはよくなりますが持続時間は短くなります。なので、手首に香水を数プッシュし、その後手首をうなじに付けて香りを移すとバランスよい香り立ちになります。

ウエストラインより下

アイコン 下半身

ふんわり柔らかく香りをまといたい場合はウエストラインより下にスプレーしましょう。
オススメのポイントは、膝と太腿の内側・足首の3つです。また、スカートの裾にプッシュすることで身体を動かすたびにふんわりと香りが拡がるのでこちらもオススメです。

参考文献

*バーグ文子「アロマテラピー精油辞典」, 成美堂, 2022年06月20日
*平山令明 [「香り」の科学 ] , 講談社, 2017年06月20日
*中島基貴「香料と調香の基礎知識」, 産業図書, 1995年06月21日
*小磯良江「新しい香水の教科書」, マイナビ出版, 2022年06月30日
*アネルズあづさ「アネルズあづさの精油ブレンドバイブル」, 河出書房新社, 2016年10月30日
*アネルズあづさ「香りを楽しむ特徴がわかるアロマ図鑑」, ナツメ社, 2023年01月04日
*林真一郎「世界一やさしい!アロマ図鑑」, 新星出版社, 2020年08月25日
*フレディ・ゴズラン, グザビエ・フェルナンデス「調香師が語る香料植物の図鑑」, 原書房, 2013年05月30日

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