薬剤師への道のりとは!(後編)・大学5回生から国家試験まで解説

薬剤師への道のりとは!現役薬剤師が解説(後編)薬剤師
薬剤師

薬の専門家、薬剤師

白衣に身を包み薬局で仕事をしている人、薬剤師。よく見知った方もいればほとんど薬局に行ったことがなくピンとこない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな薬剤師ですが、一体どのような道のりを経て薬剤師になったのでしょう?

  • 薬剤師になるために必要なものは?
  • 薬学部5~6回生までの具体的な道のりは?
  • 薬剤師国家試験ってどんなもの?
モーリー
モーリー

薬剤師になるまでの道のりについて解説していきます!

長くなったので前後編に分けました。今回は後編です!

それは薬剤師免許証を取るまでの道のり

前編でもあげた通り、薬剤師になるには、

  • 6年制の薬学部を卒業
  • 薬剤師国家試験に合格

の2つをクリアして、薬剤師免許証を取得しなければなりません。

薬剤師免許証
薬剤師免許証

今回は、大学5回生~薬学部国家試験までの道のりを解説していきます。

大学5回生の部

 薬局・病院での実習

さて、いままでより大きな試験を突破して晴れて5回生へ!

薬学部5回生
薬学部5回生

おめでとー!よくがんばった!

なんて喜んでいると、まもなく薬剤師が実際に働いている現場での実習がはじまります。5ヵ月という時間をかけて、いままで勉強して身に着けた知識を現場でも使えるものにするための実習です。

薬局では、患者さんのもってくる処方せんにしたがって薬を用意し、その薬について患者さんに説明してお渡しするような仕事をメインに学んでいきます。大学では細かなところまで学びましたが、実際に患者さんとお話しするのははじめて。すさまじく緊張してうまく話せなかったこと、よーく覚えています……。

続いて病院での実習では、薬についての専門的な実習が増えていきます。

「この薬とこの薬は一緒に飲んでもいいのか?」ということからはじまり、「海外で行われている最先端の薬物治療について英語論文をつかって学ぶ」ということまで学びます。日々変化していく医療業界で必要となってくるスキルを学ぶのです。

 卒業論文を作成

5回生では、薬局・病院での実習がない期間がなんと半年も存在します!

薬学部5回生
薬学部5回生

これは嬉しい!やっと人生の夏休みがやってきた!

悲しいことにそんなことはありません。卒業論文が腕を組んで待ち構えていました。そうです、他の学部でも学生を苦しめがちな卒業論文を攻略しないといけません。

薬学部でも、卒業論文は所属する研究室によってすることが大きく違ってきます。研究室にこもって実験に明け暮れる人もいれば、英語論文を読んでまとめる人、病院などにいっていろいろなデータから統計をとる人もいます。どの道を選んでも、それぞれ違った苦労をして卒業論文と戦うことになるのです。

大学6回生の部

卒業論文もひと段落し、薬局・病院での実習から、実際に薬剤師としてはたらくイメージが湧いてきたころ。ある日突然、大学に呼ばれ宣告を受けます。

教授
教授

勉強しなさい! 国家試験、落ちるよ!

やることがあったとはいえ、平穏だった日々は終わりを告げ、暗雲立ち込める荒野のような薬学部6回生の道がはじまるのです……

 国家試験に向けて勉強!

多くの学生は、先の宣告にあおられ、国家試験の過去問を解いてみます。そして、ほとんどの学生は思うのです。

薬学部6回生
薬学部6回生

は?何語?……えっこれ無理じゃね。

そうです、4回生で受けたCBTが赤子に見えてくるレベルの問題が過去問1年分あたり345問もあらわれます。その少しあと、青本という名の薬学部6回生用のVS国家試験用の参考書を買うのですが、

青本
青本

全9冊。B5サイズ。合計4969ページ。

薬学部6回生
薬学部6回生

…………..。

現実逃避しながらも、あきらめないで!と自分に言い聞かせながら、青本を読んだり過去問を解いたり授業を聞いたりして勉強ずくめな1年がはじまります

 就職活動

勉強しなければと焦りがつのる一方、新たにやらないといけないことがあらわれます。

そうです、就職活動です。薬局・病院・製薬会社などのなかから、自分がはたらきたい職場を考えて就職活動をはじめていきます。

他学部先輩
他学部先輩

でも薬剤師ってなるのが大変な分、就活は簡単に終わるんじゃないの?

はい、一部はおっしゃる通りでございます。

町でもよく目にする薬局、最近増えてきた処方せん受付ドラッグストア
こちらは職場の数が多いため求人の数も多く、それほど困ることなく内定をもらうことができます

しかし、病院製薬会社についてはそうはいきません……。2つとも求人の枠が少なく倍率が高いのです。そのため、「他の就活生よりも優れています!」とアピールしなければ内定を勝ち取ることはできません。

就活生
就活生

英語論文読めます!

就活生
就活生

有益なスキルを卒業研究で身に着けました!

就活生
就活生

一流大学に通っています!

などなど。どれもすぐに対策できるものではなく、コツコツ頑張らないといけません。このように、職場によって就職活動の大変さは天と地ほど変わってしまうのです。

 卒業試験

就職先も決まり、勉強!べんきょう!ベンキョウ!な日々も流れ……。気付けば年末。よいお年を!なんて言いながらも、年越しを喜ぶことはできません。

なぜなら……卒業試験が鬼の形相でこちらをにらんでいるからです。

年明け、三が日が終わってすぐにやってくる卒業試験。初売りやテレビ特番から目を背けながら、2日間かけて345問の問題と戦います。

国家試験より難しいなんて噂のある大学もあるなか、それぞれの大学の合格基準をクリアした学生は、晴れて大学卒業!おめでとう!おめでとう!!薬剤師国家試験への切符を手にしました。

そうです、闘いは終わりではありません。1カ月半後の「薬剤師国家試験」という最終戦に挑まなければならないのです

国家試験の部

 試験本番

6年間の大学生活を終え、卒業試験もクリア。ようやくたどり着いた最終試練、薬剤師国家試験。ここまでくれば、あとは己が実力で合格を勝ち取るまで。

薬剤師国家試験は2月後半の2日間にわたって、全国の決められた会場で行われます。1日目に195問を9:30~17:30までかけて解き、2日目は150問を9:30~18:00までかけて解きます。合計345問。

薬剤師国家試験についてはこちらの記事で詳しく解説しているので興味ある方は是非ご覧ください。

「ここで失敗したら6年間が……。」なんて考えて緊張し、「なにこの問題難しくない?」と頭をつかったりしてそれはそれは疲れます。多くの人がなるようになれと緊張から目をそらして2日間を過ごします。

 合格発表

なるようになれ、そう思いながら解いた国家試験。後日の自己採点では、

自己採点中
自己採点中

そんなこと思ってる暇あったらこの問題見直しとけよーーー!!

そんな後悔がやってきます。どれだけ勉強しても緊張やらなんやらで凡ミスしがちです。なんやかんやで自己採点を終えなんとなく合格か不合格か察した試験後1ヵ月、厚生労働省のホームページで合格発表が行われます。

ここでやっと国家試験の合格、すなわち薬剤師になれることが分かるわけです。

薬剤師
薬剤師

長すぎた!おつかれーーー!

筆者のひとこと

またまた所感マシマシでお送りしました薬剤師への道のり後編。苦労が蘇るを通り越して気が遠くなってきました。よく頑張ったよなあ。

緊張しいな性格で実務実習がめちゃくちゃイヤなのとコツコツ実験をして論文を書くのが好きだったのとで5回生はまさに天国と地獄な学年だったと記憶しています。振り返ってみれば実務実習もそこまで悪いことばかりではなかったのですが、当時は憂鬱でしたね。

6回生はもはや思い出したくもないレベルで、何とかなるだろうと思って勉強せずにのんびりしていたらあっという間に国家試験直前になり、焦りとストレスから肋間神経痛と突発性難聴とを患いながら勉強しました。あれは本当にキツかった……。

はい、薬学部高学年では実務実習を楽しんで受けれるか国家試験に向けてコツコツ勉強できるかが大変さを大きく左右すると筆者は思います。

まとめ

  • 薬剤師になるには薬剤師免許証を取得する必要があり、薬剤師免許証を取得するには6年制薬学部を卒業し、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。
  • 5回生では大学で学んだ知識を現場で使えるものにするため、薬局・病院での実習を受け、その期間以外は卒業論文に取り掛かります。
  • 最終学年の6回生では、きたる国家試験へ向けて勉強!べんきょう!ベンキョウ!の日々を過ごします。さらに就職活動もしなければいけません。忙しい!大変!
  • 大学最後の試練卒業試験。クリアして国家試験への切符をつかめ!
  • ラスボス薬剤師国家試験。疲労緊張焦燥。なるようになれ!
  • 合格発表は試験から1カ月後、合格でついに薬剤師です!
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