ムスクの香りとは?歴史や成分などもまとめて解説

香料
香料

香水などでよく見かけるムスクの香り。」

香水、芳香剤……いい香りのものによくつかわれるムスクの香り

そんなムスクの香りですが、一体どのようなものなのでしょう?

  • そもそもムスクってなに?
  • ジャコウジカってどんな生物?
  • どうやってムスクの香りは作られているの?
  • ムスクの香りはどんな成分が作っているの?
モーリー
モーリー

ムスクの香りについて解説していきます!

そもそもムスクってなに?

香水などでよく使われているムスクの香り。ムスクとはいったい何者なのでしょうか?植物?動物?ヒトがつくった香り?

正解は、ジャコウジカという動物の分泌物から抽出された香りです。なんとびっくり、ムスクの香料は動物からとれる香料だったのです。……とても貴重な香料な気がしませんか?

では、体内で素敵な香りをつくるジャコウジカについて、詳しく見ていきましょう。

 ジャコウジカのプロフィール

  • 名前:麝香鹿 (ジャコウジカ)
  • 分類:ジャコウジカ科ジャコウジカ属
  • 生息地:ヒマラヤ山脈、チベット高原、中国雲南など
  • 食性:草食性
  • 性格:臆病でおとなしい

ちなみに、ムスクの香料のもととなる分泌物にはジャコウという名前が付けられています。ジャコウの分泌腺の名前はジャコウ腺。ジャコウを英語にするとムスク、そのままで分かりやすい名前ですよね。

ジャコウジカのプロフィール
ジャコウジカのプロフィール

そんなジャコウはジャコウジカのオスがメスの気を引くために分泌する1種の性フェロモンのようなものと考えられています。なので、ジャコウはメスにはつくることができず、オスのジャコウジカからしかとることができません。

そして、皆さまご存じの通りムスクはとてもいい香りがしますよね?動物からとれる貴重な香料ということもあいまって、ムスクの香料には高い値段がつけられます。そのために、ムスクの香料を売ってお金を稼ぐためにジャコウジカは乱獲されてしまったのです。

ジャコウの役割
ジャコウの役割

そんな悲しい出来事があり、ジャコウジカは絶滅の危機におちいってしまいワシントン条約によって国際取引ができなくなってしまいました

そんな貴重なジャコウジカからとれるムスクの香料は、きちんと供給できているのでしょうか?

ムスクの香料ってどうやってつくられるの?

ジャコウジカからとれるムスクはほとんどつかわれていない!?

結論からいうと、現在の日本ではジャコウから抽出されたムスクの香料はほとんど使われていません。絶滅の危機まで追い込まれてしまったジャコウジカ、そこからとれるムスクの香料はとっても貴重な香料となってしまったのです。

しかし、日本でもムスクの香りの香水や芳香剤はたくさん販売されていますよね?あれらはいったいどうやって作られているんでしょうか?

人工的につくったムスクがつかわれている!

天然のムスクの香料が手に入らないのなら……つくるしかない!ということで、香りを追及する研究者たちはなんとかムスクの香りを人工的に作る方法を探し出しました。

その中で、いろいろなムスクに似ている香りの化学分子が開発され、現在のムスクの香料につかわれています。

なんと、このムスクの香りの研究は1939年にノーベル化学賞を受賞しています。私たちの周りのいい香りからは切っても切り離せないムスクの香り。それを作ったすごい研究ですから納得ですよね。

どんな成分が入っているの?

今となっては貴重な香料となってしまったムスクの香料。一体どのような化学分子があの香りをつくっているのでしょうか?

今回は、

  • 天然のムスクの香料に含まれる化学分子
  • 人工的につくられたムスクの香料に含まれる化学分子

の2つに分けてみていきましょう。

 天然のムスクの香料に含まれる化学分子

まずは、ジャコウジカからとれるムスクに含まれる化学分子についてみていきましょう。このムスクの香りをつくっている特徴的なものとして、ムスコンがあります。

ムスコンの構造
ムスコンの構造

ムスクの香りに含まれているだけあって、分かりやすい名前ですよね。

人工的につくられたムスクの香料に含まれる化学分子

続いて、現在つかわれている人工的につくられたムスクの香料に含まれる化学分子についてみていきましょう。

合成ムスクの構造
合成ムスクの構造

こうやって見ると、ムスコンと構造が似ていませんか?このように構造が似ているとヒトの鼻は、

鼻

ムスコンと形が似ているから、香りも似ているだろう!

と判断して、自然のムスクと同じような香りを認識するのです。

こういった化学分子を合成する技術が、ジャコウジカが少なくなってしまった今も、ムスクの香りを市場に届けてくれているのです。

まとめ

  • ムスクの香料はオスのジャコウジカの分泌物から抽出されています。その分泌物はジャコウ、分泌する場所はジャコウ腺というとてもわかりやすい名前がついています。
  • ジャコウジカは、ヒマラヤ山脈やチベット高原に暮らしているおとなしい性格のシカで、オスがメスの気を引くためにジャコウを性フェロモンとして使っています。
  • ジャコウジカからとられたムスクの香料はとても貴重高い値段がつけられるため、ジャコウ目当ての乱獲にあってしまい絶滅の危機におちいるほど個体数が減ってしまいました。
  • そのため、現在の日本ではジャコウジカからとれるムスクの香料はほとんどつかわれておらず、人工的に作られたムスクの香料から香水や芳香剤がつくられています。
  • ムスクの香りを作っている化学分子はムスコンがあり、合成されたムスクの香料にも似た構造の成分が含まれています。
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